
カがキになる!
こんにちは
8月20日は「蚊の日」だそうです
そんな日があるんですね
ということは間もなくモスキートウィーク、て感じでしょうか
今日は蚊が気になる!という話です
蚊の日が定められた背景には、蚊の脅威に関する広報という要素があるとおもいます
蚊が媒介する マラリア・ジカ熱・デング熱 が原因でたくさんの人が亡くなっており、このために、蚊は「人間を最もたくさん殺した生き物 第1位」と言われているそう
この話をきいて「もしかして….」と思ったのは
・・・
・・・
本当の第一位は人間なのではないか?
ということ
最初の統計には人間を含めてないだけで、もし人間を含めたら、人間を最も殺しているのは人間では?・・・つまり戦争/戦闘による死の方が蚊による死よりも多いのではないか!?
そこで
・・・調べてみました!
まず、蚊に関する質問に答えてくれたのがこちらの本
“A Human History of our Deadliest Predator”
(”最も危険な捕食者”から見る人類史)
この本によると、
これまで存在した人類1080億人の内、およそ半分にあたる520億人は蚊に殺された
とのこと。
・・・・
・・・・
さすがに 520億人はすごすぎる!
さすがに、いくらなんでも、人口の半分を殺し続けている戦争はないだろうと思われるので、これを信じるならやっぱり、第一位は人間ではなくて蚊だということになりそうですな
では、もっと最近だけで考えるとどうなんだろうか?
たとえば直近100年間だけで比較したらどうなのかと思い、調べてみた!
データで見る 蚊 vs 人間
それでは、
まずは蚊による死者数を調べてみよう
国連やグローバルなリサーチ機関が公開してくれているデータというのは結構ありまして
たとえば
WHOのベクター媒介性疾患 (病原菌や寄生虫によってヒトに起こる疾患) に関する調査データのページや、その他いくつかのソースを見ると、
蚊が媒介する疾患による死者数は毎年およそ70万人くらいのようです
つづいて、人類の戦闘による死者数は、というと
Our World in Dataに統計があった
この2つのデータを重ねてみてみよう
そうすると・・・
なんと… 接戦だ!
蚊による死亡者数の青い線を仮にモスキートラインと呼んでみよう
すると、人間が人間を殺した数が、このモスキートラインを超える時期がいくつかある
1つ目の山は・・・第一次世界大戦
2つ目の山は・・・第二次世界大戦
そう考えると、人間の脅威が蚊の脅威を超えていた時期を世界大戦と呼ぶのかもしれない
ただ、第二次世界大戦後も、何回かモスキートラインを超えている
第二次世界大戦直後から1951年までの時期に山があるけれど、
この山にふくまれていそうなのは以下
- 朝鮮戦争
- インドネシア独立戦争
- インドシナ戦争
- ギリシャ内戦
- 印パ戦争
- 中東戦争
- パレスチナ紛争
- ミャンマー紛争
- 東トルキスタン紛争
- チベット紛争
また、1971年と1975年にもモスキートラインを超えている
この時期に含まれていそうなのは以下
- ベトナム戦争
- 中東戦争
- パレスチナ紛争
- ミャンマー紛争
- ラオス内戦
- ローデシア紛争
- チャド内戦
- 北アイルランド紛争
- フィリピン紛争
- ヨルダン内戦
- カンボジア内戦
- カシミール紛争
- キプロス紛争
- ナミビア独立戦争
- レバノン内戦
- 東ティモール侵攻
- アンゴラ内戦
こうしてみると、こんなに戦争ってたくさんある(あった)んだな、と思ってしまう
モスキートもヒューマンも
医療技術の発展と医療系サービスの進化によって、
蚊による死者数はどんどん減っていってほしいと思う
そしてこの歴史の今後これ以降は、人間が第1位とならないよう、モスキートラインを超えないまま0に向かっていってほしいなと思いますね
2022年-2025年の情報更新
この記事を最初に書いたときは2021年の8月で、まだ、ロシア・ウクライナの戦争がはじまっていないときでした
そこから現在までの期間にあった戦争・紛争は
大規模な戦争として
- ロシアによるウクライナ全面侵攻(2022年〜現在)
- イスラエル・パレスチナ(ガザ戦争/ガザ侵攻)(特に2023年10月以降激化)
- ミャンマー内戦(2021年〜現在)
- エチオピア内戦(ティグライ・アムハラ紛争)(2020年〜2022年、再燃含む)
- スーダン内戦(RSFと政府軍の衝突)(2023年〜現在)
- マリ・ニジェール・ブルキナファソにおけるイスラム過激派との戦闘(サヘル地域紛争)
他にも
- アフガニスタン紛争(タリバン政権下でのIS等との戦闘)
- ソマリア内戦(アル・シャバブとの戦闘、ケニアへの波及)
- ナイジェリア北部・中部の宗教・民族衝突(ボコ・ハラム含む)
- コンゴ民主共和国・東部紛争(M23など反政府勢力との戦闘)
- コロンビアの反政府ゲリラ・犯罪組織との衝突(ベネズエラ国境地帯含む)
- メキシコ麻薬戦争(カルテル間抗争・対政府戦)
- イエメン内戦(フーシ派と政府・サウジ連合)
- シリア内戦(政府軍、反政府勢力、クルド勢力、ISIS残党間)
その他 紛争として
- インド北東部の武装蜂起(ナガランド、マニプル州など)
- パキスタン国内の反政府武装勢力との戦闘
- クルド関連紛争(トルコ・シリア・イラク北部)
- イスラエルとレバノン(ヒズボラ)間の国境衝突
- アルメニア・アゼルバイジャン衝突(ナゴルノ・カラバフ問題、2023年再燃)
- ハイチ治安危機(ギャング勢力拡大による事実上の内戦状態)
- カンボジア・タイ国境衝突(局地的)
2023年5月25日
遺伝子組み換え蚊、感染対策の切り札に 米国で実証試験
子孫が繁殖できないようにした遺伝子組み換え(GM)蚊を使い、感染症の流行を抑える技術の実証試験が米国で始まった手がけるのは英バイオ企業のオキシテックだ。南部フロリダ州で最大7億5000万匹のGM蚊を放ち、効果を調べる最終実験を進める。数年以内に正式な販売承認の申請を目指す。日経新聞
2023年5月25日
Target Malaria teamが進捗を報告
現在はヨーロッパの研究所で、雌の繁殖能力に影響を与える改変遺伝子を持つ遺伝子ドライブ蚊を保有しており、現在、有効性と安全性の研究を進めてる。数年で研究が完了する見込み。その後、規制当局から実験的野外試験の実施許可を取得する予定Vaccines Work
このテーマに関連して
「新ロシア派プロパガンダが、ゲイツ財団はマラリアを拡散しているという誤情報を発信している」というニュース(朝日新聞:ゲイツ財団がマラリアを拡散? 偽情報が飛び交うアフリカ、背後にちらつくロシアの影)
もあったりして、人の話と蚊の話がクロスオーバーするようなニュースだなと思いました
自然界に影響与えるものだから、慎重に進める必要があると思うけれど、もしこれが奏功したら、今後 数年から数十年というスケールで(人類史上はじめて)蚊の脅威が大幅に減少する道筋が見えるかもしないってことですね
一方で
人の脅威の方はまだ明確な解決の道筋は見えていません
2つの脅威を表す折れ線が高い位置でクロスオーバーしないように祈ります…